
注文住宅を建てるにあたり、冬は暖かく夏は涼しい家にしたいけれど、どの断熱基準を目安にすればよいか迷っていませんか。
断熱が弱い家は光熱費が上がりやすく、ヒートショックなどの健康リスクも高まります。後悔しない家づくりのためには妥協できない重要ポイントです。
本記事では、ワンランク上の快適な住環境を実現する指標「HEAT20」の概要、各グレードの違い、高断熱住宅のメリットについて解説します。
毎月のランニングコストを抑えつつ、一年中快適で健康に暮らせる家を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
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国の基準とHEAT20の違い

HEAT20は、日本の住宅の省エネ化と快適性の向上を目的に作られた断熱基準です。
国が定める省エネ基準よりもさらに厳しく、先進的な水準が設定されています。
HEAT20が注目される理由と特徴
HEAT20は、住宅の高断熱化技術開発委員会という民間団体が示す断熱性能に関する基準です。
大学の有識者や住宅会社、建材メーカーなどが関わり、家づくりで使いやすい指標として整えられてきました。
国の省エネ基準が「最低限の水準」であるとすれば、HEAT20は「より快適を目指す目標」といえます。
設計段階から建築会社と施主が共通の基準を持ちやすく、住み心地のイメージも共有しやすくなります。
また、断熱材や窓の性能だけでなく、家全体の温熱環境を総合的に計画できる点も特徴です。
体感温度や快適性を重視
国の断熱等性能等級は、外壁・屋根・窓などの性能を評価する基準として使われます。
ZEHは、断熱性能にくわえて太陽光発電などを含めた、エネルギー収支を考える住まいです。
これに対してHEAT20は、省エネの数値だけでなく、「室内で人がどのように感じるか」を重視します。
たとえば、UA値だけでなく、無暖房時の室温や床・壁の表面温度まで視野に入れます。
したがって、冬の底冷えや夏の暑さを抑え、家全体の温度差を小さくしたい方に向いた基準といえるでしょう。
暮らしの実感に近い快適性を指標にできるので、注文住宅の検討にも役立ちます。
健康を守る観点から注目
HEAT20が広がる背景には、省エネだけでなく、住む方の健康への配慮があります。
高断熱の住まいは少ない冷暖房で室温を保ちやすく、エネルギー消費も抑えやすい設計です。
さらに、冬の室温が安定すると部屋間の急な温度差が小さくなり、体への負担を軽減しやすくなります。
断熱性能は、光熱費だけでなく、快適性や健康面にも関わるな重要な要素です。
注文住宅なら、間取りや窓の配置とあわせて断熱を設計できるので、家族に合う住環境をつくれます。
HEAT20は長く心地よく暮らしたい方にとって、検討しやすい指標となっています。
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HEAT20のG1~G3のグレードを比較

前章では、HEAT20の概要や背景について述べましたが、より具体的な基準のレベルが気になりますよね。
ここからは、注文住宅を建てる際に知っておきたい、G1~G3までのグレード基準を見ていきます。
室温10℃を保つ基本のG1
HEAT20のグレードは、断熱材の厚さだけでなく、実際の室内温度をもとに評価します。
全国を8つの地域に分け、地域ごとの気候に合わせて必要なUA値を設定している点も特徴です。
G1は、冬の無暖房の部屋でも、おおむね10℃を下回らないように設定されています。
廊下やトイレ、脱衣所の冷え込みを和らげ、家全体の温度の底上げを図る考え方です。
平成28年の省エネ基準と比べると、暖房に必要なエネルギーを約20%~45%削減できる水準です。
国の断熱等性能等級では等級5相当で、高断熱の入り口となる目標です。
室温13℃以上を保つG2
G2は、新築の注文住宅で快適性と省エネ性の両立を考える際に、目標にしやすいグレードです。
一部の寒さが厳しい地域を除き、冬の無暖房の部屋でも、室温13℃以上を保つように設計します。
この水準になると、朝の起床時や夜の移動時にも、温度差を感じにくくなるでしょう。
そのため、リビングだけでなく廊下や寝室、脱衣所まで過ごしやすい環境を整えやすくなります。
国の断熱等性能等級では等級6相当で、平成28年の省エネ基準より暖房エネルギーを約35%から60%削減できる水準です。
初期費用と快適性、光熱費のバランスがとりやすい点もG2の魅力です。
室温15℃以上を保つG3
G3は、HEAT20の中でもっとも高い等級であり、高い断熱性能を目指すグレードです。
真冬の無暖房の部屋でも、おおむね15℃以上を保てる外皮性能を目指します。
家全体が魔法瓶のように熱を逃しにくく、少ない冷暖房で快適さを維持しやすい設計です。
平成28年の省エネ基準と比べると、暖房に必要なエネルギーを約55%~80%削減できる性能です。
国の断熱等性能等級では最高等級7相当で、将来の暮らしや光熱費を見据えた選択になります。
寒冷地で家を建てる方や、温度変化によるストレスを減らしたいご家庭にも向いています。
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HEAT20の注文住宅を建てるメリット

ここまで、HEAT20の具体的なグレードについて解説しましたが、実際に住んだときのメリットもおさえておきましょう。
最後に、HEAT20基準を満たした高断熱な注文住宅を建てるメリットについて、解説します。
毎月の光熱費を大幅削減
HEAT20基準の住まいは、外壁・床・屋根・窓の断熱性を高め、外気の影響を受けにくくします。
冬は、室内の暖かさを逃がしにくく、夏は外の熱が入りにくいため、冷暖房の効率が上がります。
したがって、エアコンを強く使い続けなくても、家全体の温度を整えやすい住まいになります。
間取りや住宅の大きさによっては、小型のエアコンを使いながら、効率良く暮らすことも可能です。
その結果、季節ごとの電気代やガス代の負担も抑えやすくなります。
断熱にかけた費用は、毎日の快適さとランニングコストの低減という形で、長く住むほど実感しやすくなるでしょう。
ヒートショックの予防
2つ目のメリットは、部屋間や上下の温度差が小さくなり、健康面の安心につながることです。
ヒートショックとは、急な温度差によって血圧が大きく変動し、体に負担がかかる現象を指します。
高断熱の住まいでは、暖かいリビングから廊下や脱衣所へ移動したときの寒さが和らぎます。
浴室やトイレへの移動の負担も軽減し、家族が安心して過ごせます。
また、上下の温度差が少なくなることで、足元だけが冷えるような不快感も減らしやすくなります。
小さなお子さまからご高齢の方まで、家の中を安全に移動しやすくなる点も大きな魅力です。
結露を防ぎ家が長持ち
3つ目のメリットは、結露やカビの発生を抑え、住まいの耐久性を保ちやすい点です。
結露には、窓などに水滴がつく表面結露と、壁の内部で水滴になる壁体内結露の2種類があります。
とくに、壁体内結露は構造材の劣化につながるおそれがあり、木造住宅では湿気対策が大切です。
HEAT20基準の住宅は、断熱性と気密性を高めながら、計画的な換気で空気の流れも整えます。
その結果、湿気を管理しやすくなり、構造材を健やかに保ちやすくなります。
また、修繕の負担を抑えて長く暮らせるため、マイホームを大切に使いたい方に適しています。
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まとめ
HEAT20は、国の省エネ基準よりも高い目標を掲げる民間団体の断熱基準であり、体感温度や健康への配慮を重視した実用的な指標です。
等級はG1~G3までの3段階があり、冬の無暖房時でも室温をおおむね10度~15度以上に保つよう、全国を8つの地域に分けて基準が定められています。
注文住宅でHEAT20を意識すると、光熱費を抑えつつ、健康面や建物の耐久性にも配慮した住まいを実現しやすくなるでしょう。
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