
新築よりも価格を抑えられ、浮いたお金でリフォームやリノベーションをおこなえることが、中古物件の魅力です。
そのため、中古マンションの購入を視野に入れている方もいらっしゃることでしょう。
中古マンションを購入する場合は、建物の状態を確認するために、インスペクションの実施がおすすめです。
今回は、インスペクションの必要性や内容、タイミングについて解説しますので、中古マンションの購入をお考えの方はぜひ参考になさってください。
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中古マンション購入時におけるインスペクションの必要性とは?

インスペクションとは、建物の状態をチェックし、修繕の必要性を調べることです。
劣化はどのくらい進んでいるのか、不具合が生じていないかなどを、インスペクターと呼ばれる専門家が調査します。
住宅の健康診断のようなものだといえるでしょう。
売主が売却前に実施していることもありますが、買主が購入前に実施することもできます。
中古物件の流通が盛んなアメリカでは、インスペクションの実施はごく一般的です。
日本では、2025年1月現在、インスペクションの実施は義務付けられていません。
しかし2018年4月から、中古住宅の取引時にインスペクションの説明をすることが不動産会社に義務付けられました。
そのため、日本でもインスペクションが周知されつつあるといえるでしょう。
インスペクションの必要性としては、おもに次の3つが挙げられます。
必要性1:安心して売買するため
不動産の取引は大きなお金が動くため、買主売主ともに不安になることも少なくありません。
とくに中古物件の場合、建物そのものや設備に不具合が生じているケースもあるでしょう。
インスペクションを実施済みの物件であれば専門家のチェックを受けているため、買主は安心して購入できます。
また、不動産の売主には「契約不適合責任」が生じます。
これは、引き渡し後に売買契約書に記載していない不具合などが見つかった場合、たとえ売主が気付いていない不具合だったとしても、売主が修繕費用などを負担するというものです。
インスペクションをおこなうと事前に不具合を発見できるため、売主も安心して売りに出すことができます。
トラブルのない取引にするため、インスペクションの実施はとても重要だといえます。
必要性2:購入の判断材料にするため
中古マンションでインスペクションを実施すると、購入するリスクや問題点が明らかになります。
インスペクションを実施せずに中古マンションを購入して、購入後に大きな不具合が見つかった場合、修繕のために家具を大々的に移動させたり、一時的に引っ越したりすることになるかもしれません。
このようなトラブルが購入後に生じると生活に支障をきたすうえ、思わぬ支出が発生する可能性もあります。
インスペクションを実施して明らかになったリスクや問題点は、その中古マンションを購入するかどうかの重要な判断材料になります。
インスペクションの結果を踏まえて購入を中止したり、価格交渉をしたりすることも可能です。
必要性3:安心して暮らすため
中古マンションは築年数が経過していることも多いため、どのような不具合が生じているのかわかりません。
「専門家によるチェックを実施した」という安心感は、購入時だけでなく、入居後も感じられることでしょう。
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中古マンションの購入時に実施するインスペクションの内容

インスペクションの内容は「既存住宅状況調査方法基準」に記載されており、中古マンションの場合もこの基準にしたがいます。
マンションには専用部分(その部屋の所有者のみが使える部分)と共有部分(住民全員が使える部分)があり、購入予定の専用部分と共有部分のどちらの調査も必要です。
なお、いずれの調査も基本的には目視や非破壊検査でおこなわれます。
内容1:構造耐力上主要な部分
構造耐力上主要な部分とは建物の負荷を支える部分のことで、建物の外壁・基礎・躯体部分などが該当します。
外壁にひび割れや劣化などがないかといった外壁の劣化状況の確認や、コンクリート圧縮強度検査が、おもな検査内容です。
共用部分全体を検査すると範囲が広くなってしまうため、一般的にはマンションのメインエントランスから購入予定の住戸までを検査します。
内容2:雨水の浸入を防止する部分
雨水の浸入を防止する部分には、外壁、内壁、天井、屋根などが該当します。
検査内容は、専有部分・共用部分の雨漏りの跡の有無や、屋上の防水性能の劣化具合などです。
内容3:オプション検査
オプションで専有部分の給排水管路の検査ができるケースもあります。
追加費用がかかりますが、より安心するために、必要に応じて実施することをおすすめします。
中古マンションでインスペクションを実施する際の注意点
中古マンションでインスペクションを実施する際は、事前に管理組合や管理会社の承諾が必要です。
共用部分を勝手に調査することはできません。検査のために屋上に入ったり、写真を撮ったりすることになるため、無断で実施するとほかの住民に不安を与えてしまう可能性があります。
また屋上が施錠されている場合は、事前に連絡しておかないと屋上の検査をすることができません。
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中古マンションの購入時にインスペクションを実施するタイミング

最後に、中古マンションの購入時にインスペクションを実施するタイミングについて解説します。
タイミング1:売買契約の前
実施に適したタイミングとしてまず挙げられるのが、売買契約の前です。
売買契約前に実施すると、インスペクションの結果を購入の判断材料とすることができます。
先述のとおり、中古マンションは築年数が経過していることも多いため、どのような不具合が生じているのかわかりません。
購入したあとに何らかの不具合が生じていた場合、状態によっては住めなくなったり、修繕費用がかかったりする恐れがあります。
不安がある場合は、契約前に実施すると、安心して取引することが可能です。
万が一修繕が必要だった場合は、価格交渉をしたり、修理対応を依頼したりすることもできます。
タイミング2:引き渡し後
売買契約前にインスペクションを実施できない場合は、中古マンションの引き渡し後に実施することも可能です。
ただし、このタイミングでのインスペクションは、買主負担になるケースも少なくありません。
インスペクションの費用は、売主が行う場合は売主が、買主が行う場合は買主が負担します。
売主に生じる契約不適合責任も無制限ではなく、多くの場合、責任を負う期間や範囲が定められています。
売主が不動産会社の場合は引き渡しから2年以上、不動産会社以外の場合は引き渡しから2~3か月以内が一般的です。
この期間を過ぎたタイミングでインスペクションを実施して不具合が見つかったとしても、買主が修繕費用などを負担することになります。
また責任を負う範囲も「重大な瑕疵」とされていることが多く、小さな不具合程度では修繕費用の請求は難しいでしょう。
契約不適合責任の期間は、売買契約書で確認可能です。
引き渡し後にインスペクションをおこなう場合は期間を確認したうえで、早めに動き出すことをおすすめします。
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まとめ
中古マンションの購入時にインスペクションをおこなうと建物の状態がわかり、安心して取引したり、暮らしたりすることが可能です。
中古マンションでは、専有部分と共用部分の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の目視検査をおこないます。
実施のタイミングとしては売買契約の締結前が適しているものの、引き渡し後でも実施可能です。
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